【宮商連】"法令・税務運営方針に基づいた適正手続きを!" 南九州4県連合同・熊本国税局交渉
11/12(火)、南九州4県連(代表12名)は民主的な税務行政を求めて熊本国税局へ申し入れを行い、当局側は総務課課長補佐の吉岡氏(他1名)が対応しました。
交渉の中で特に焦点となったのは「事前通知」及び「反面調査」の問題でした。
まず事前通知では、『通知10項目を必ず伝えること。通知の手段は原則として文書で行うこと』の要請に対し当局は、「通知項目は確実に伝わるように配慮しており、円滑に進められていると認識している。通知の手段については法に特段の定めがないことからも、今後も従来通り電話による通知で適正な執行に努めていきたい」と答弁しました。
これに対し交渉団は、「電話では署員の本人確認にも信憑性が欠ける」「現場では事前通知の2・3日後に調査日を要求されたり、10項目の半分も明らかにしない実態がある」と効率性よりも正確性を重視した文書化を強く求め、「要望があったことは上席に伝えます」との答弁を得ました。
次に反面調査について当局は「社会通念上、当局が必要と認めた場合に行っている。納税者本人の承諾は必要ない」という基本的な見解を冒頭で述べました。
その上で交渉団は、「この間の交渉で国税庁は『本人調査の前に反面調査を行う可能性もある』と言及しているが、その法的な根拠は何か」と質問。当局は「署員は反面先にも法に基づいた質問検査権を行使できるので問題は無いと思われる」と答えにならない見解を明らかに。すかさず交渉団は、「本人調査を尽くす以前に、当局が社会通念上、客観的に見てやむを得ないと判断するのは運営方針の域を逸脱している。通則法の改正趣旨(透明性・説明責任)にも反するやり方だ」と、国会での追及も辞さない構えで強く是正を求めました。
納税者への配慮を欠いた当局の一方的な姿勢が明らかとなった今回の交渉結果を受け、4県連は各税務署に対する交渉も強化していくことを確認し合いました。
11/13、小林民商は小林税務署と交渉を実施。税務署が発行する行政指導文書の「期限を定め、是正しなければ調査を実施する」文言の違法性について総務課長は、「納税者の予見可能性を高める観点で一般的な見通しを伝えることは問題ないと思っている」と答弁。これに対しては、行政手続法第34条「(前文割愛)行政指導に従うことを余儀なくさせるようなことをしてはならない」を明示して是正を求めました。
また、「資料せん提出のお願い」文書について当局は「同文書には『行政指導』という表記をしていないので行政文書ではない」と驚きの答弁。行政文書でなければ何なのでしょうか、、。 法に基づいた適正手続きを徹底させていきましょう。