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【日南民商】いま、金利の引き下げ交渉の好機!

-顧客争奪と金利を競う金融機関-

 民商でのAさんの話。工場の建設資金を宮崎銀行が金利1.5%で提示しているところに、南郷信金から1.25%で勧誘を受けた。

宮崎銀行への義理はあったが経営者としてここは南郷信金を選択。

数日後、南郷信金から再び「1.8%の宮銀住宅ローンも1.5%にします。うちに乗り換えてほしい」と言ってきたので、宮崎銀行に出向き「近日中に一括返済したい」と伝えると、「それは困る。うちも1.5%に下げます」と、思わぬ進展となり金利引き下げが実現。「返済が100万円は減りましたわ」と喜ばれていました。

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 民商ではこれまで、「弁済に支障を生じている債務者の負担の軽減に努める」ことを目的とした中小企業金融円滑化法(2013年3月末で廃止)を活用して、「月の返済を半分にしてもらった」「3.0%の金利が1.9%に下がった」など、返済期間の延長や金利引き下げをかちとってきました。

ところがこのAさんの場合はこの法律適用の成果ではなく、金融機関の客の奪い合いによる「漁夫の利」。

いま、県内のあちこちで宮崎銀行と鹿児島銀行が水面下での「顧客の争奪戦」を繰りひろげ、信用金庫などがこのあおりを喰う構図が浮かび上がっています。

2つの銀行が、県境をまたいで営業活動に火花を散らす格好となっていますが、この背景には、長期不況で借り手が減っているところに、安倍内閣の金融緩和による「金あまり現象」が貸し手側に起きているという事情もあるようです。

民商会員の中には、「あの銀行より1%下げます」「全部を1つにまとめて、返済期間を10年にします」「うちに任せて下さい」など、かつてない攻勢をかけられ顧客争奪戦の渦中にある方もあり、競争の激化で完全に借り手優位の状態にあるようです。

 定期預金の利率は0.25%程度、100万円を1年預けて2,500円。一方、貸出金利はこの10倍を超えますから金融機関は「利ざや」でしっかり稼げているわけです。金利引き下げの相談ができないわけはありません。

 借入金の金利が相場より高い場合は、今が見直しの好機です。金融機関に不退転の決意で相談したいものです。(さ)